⑤大器晩成とは・・・予期せぬアドバイザー✨

全てが、嫌になった・・・何もかもだ。
窓を開けても、今の心を現すかのような、星の見えない夜。
『誰でもいい・・・話だけでも聴いて欲しい。僕を見つめて欲しい』。
そんな簡単に都合良く、僕なんかの話を聴いてくれる人なんて・・・
そんな矢先だった。通りすがりの女性が､『これを。良かったらどうぞ』と、僕に、一枚のメモをくれた。
翌日の夜。メモに記された、場所に訪れてみた。
そこに、集う者達は、心身ともに、痛めた者ばかりだ。
『そうだ。僕だって、同じだ。もしかしたら、僕を受け入れてくれるかもしれない？』
そこに、積極的に会話しようとした。だが､途中で、僕のせいで、話が静まり返り・・・結局､僕はまた、振り出しに､戻りそうになった。
しかし、せっかくあの女性が、おしえくれたのだからと､女性を訪ねた。
女性は、僕の話を真剣に、聴いてくれた。
『私は､話を聴く事しか出来ないけど、良かったら、また入らしてっ！』
本当に嬉しかった。
この僕を・・・見ず知らずの僕を・・・こんなにも、親身になって、相談に乗ってくれる人が、まだこの世界には、いることを。
相談に乗ってくれた女性に、告げたい。
『僕は、何もわからず、生まれたての赤子と、同じだ。だから、貴方のような人が、いてくれると、僕を含む人々は、助かる！』
無理な話だが。以前。大切だったあの方も、このような女性の人だったら・・・気がしてならないのだ。
気付くと、朝の日差しが、とても、心地良く感じた。